【商品説明】
2017年に発売された復刻版のCH23の座高は約45cm（カタログ上では44.5cm）。このヴィンテージ品の座高は42cm。比べるとかなり低い印象です。この椅子がデザインされた1940年代、デンマーク人といえども現在のように背の高い人は稀で、座高は42cmでまだまだ十分な時代。それから数十年の時が過ぎ、人の身体は大きくなり、欧米人で座高42cmの椅子はちょっと低すぎる印象です。でもそれは欧米人の話で、日本に住む私達、成長が進んだと言われていますが、それでも45cmの椅子を使うにはまだちょっと背が足りない場合があるというのが正直なところなのではないでしょうか。また欧米と違って、靴を履いて椅子に座る習慣がないので、少し低い座面の方がちょうどいいという方が結構多いというのは、お店をしていて感じる正直な印象です。この椅子は脚先カットがされているものではなく、オリジナルの座高が低いタイプ。

背もたれがチーク材、そしてフレームがオーク材。ウェグナーはデンマークにある、当時はあまり重宝されていなかったオーク材を多用し商業的に成功させた経営的なセンスも持ち合わせていたデザイナー。そのオーク材に当時流行っていたチーク材をこの椅子に採用したのは、カールハンセン＆サンの意図なのか、あるいはウェグナーの意図なのかは、今でははっきり分かりません。ただ、このチーク材とオーク材のコンビネーションというのは絶妙で、バランス的にその他の材とのコンビネーションを圧倒しています。また経年変化したオーク材の深み、そして落ち着いたチーク材の品のあるしなやかさは、この椅子ができた当時よりもさらに、魅力のある椅子にしているのではないでしょうか。新材から作るこのコンビネーションでは絶対に表すことのできない佇まいがこの椅子にはあります。

座面のペーパーコードは当店で張替えました。新品です。当店で張替えているので、もしこの部分で不具合があったとしても、もちろん当店の責任、そして修理が可能です。安心してお使い下さい。ペーパーコード張りは今でも機械化されていない数少ない椅子製造工程の一つです。人の手でおこなうため、品質管理がとても難しいところ。カールハンセンのものと同等に張れる自信があります。というのも、一日のノルマが決まっていいる大きな工場、そしていいも悪いも、そういったきついノルマがない個人の工房、時間を掛けれるのは個人の工房なんですね。カールハンセンの熟練職人にはその速さで足元にも及びませんが、時間を掛けることによってそこのところをカバーしています。全く心配なくお使い頂けます。

木部はいつもの通り、ものすごく丁寧に修理／修復してあります。研磨、オイルの再塗布までしてあるので、木肌はすべすべです。