＊上記商品写真のものは「ブラックチェリー材」のものとなります

カイ・クリスチャンセン X　宮崎椅子製作所

徳島県にある宮崎椅子製作所は椅子作りに対する真摯な姿勢、無垢材にこだわること、そしてデザイナーとの「ワークショップ」（仕事場」「工房」「作業場」そして「デザイナー」が、共同で作りあげる場所という意味）による椅子作りでとても有名です。この椅子つくりへの姿勢は公益財団法人日本デザイン振興会が主催するグットデザイン賞（通称「Gマーク」）を何度も受賞するなど、全国的に認められています。この椅子作りのプロがデンマークモダン家具デザインを牽引した1人、カイ・クリスチャンセン氏とのワークショップで復刻させたのが、ペーパーナイフシリーズのソファとオットマン、No.42（ダイニングチェア）、4110（ダイニングチェア）、そしてHandy（ダイニングチェア）です。それぞれデザインされたのは1950年代。その当時作られたものは今だに色褪せることなく、ヴィンテージ品として世界中で愛されています。当時デンマーク国内で作られていたこれらの家具はすでにその生産が終了していました。様々な方のはたらきによりカイ氏のこれらの家具は宮崎椅子製作所と共に復刻することとなりました。カイ氏はワークショップのために直接宮崎椅子製作所を訪れました。50年以上も前にデザインされた製品は、カイ氏、そして宮崎椅子製作所と共に完全に復刻されました。現在作られる製品は宮崎椅子製作所の技術によりよい製品となっています。現在、世界でほんもののペーパーナイフシリーズ、No.42、4110、そしてHandyを製造しているのは唯一、宮崎椅子製作所だけです。

カイ氏お気に入りの椅子

これまで何度も宮崎椅子に行った事があります。展示イベントの打ち合わせであったり、新しいスタッフに作る現場を見てもらうために行きます。その時、だいたい試作中の椅子を見る事ができます。実はこのHandyもずっと以前に宮崎椅子で試作品として見た事がありました。

このHandyという椅子、もとはカイ・クリスチャンセン氏が1956年にデザインした「NV31」（以下の商品）という椅子です。

実はカイ氏が1956年にデザインした時、NV31はこんな形ではありませんでした。もっと有機的で、複雑な加工が必要なデザインだったのです。ですが、その当時の木工機械技術ではカイ氏が望んでいた椅子はできませんでした。そこで、当時の技術の出来る限りでカイ氏のデザインに近づけたのNV31でした。私達が宮崎椅子で見た試作品は実は当時カイ氏がデザインした有機的な形をしたものでした。試作品をカイ氏に見せたところ「これは、ちょっと行き過ぎだ」と実際に世に出されたNV31は市場でよく受け入れられたため、カイ氏の中では「成功した椅子」の1つであり、そのNV31と大きく違う有機的な試作品の形は受け入れる事はできなかったということです。

それから何度もカイ氏とワークショップを重ねながら、デンマークで成功を収めたNV31とは少し形が違う、宮崎椅子ならではの木工加工技術が大いに生かされたものとなって生まれ変わりました。

ヴィンテージのNV31

コンフォートマートではヴィンテージのNV31をこれまで何脚も販売してきました。とても人気の高い椅子で、今でも北欧に買い付けに行く度に買い付けてきます。そのNV31は今回のHandyと何点か違います。

（1）座面の素材が違う

ヴィンテージのNV31は上の写真のように、座面に「ウェビングベルト」というゴム素材を張り込み、その上にウレタン、そして生地と仕上げていきます。それとは別で、Handyの座面には「ダイメトロール」*が使われ、ヴィンテージのNV31の方が座り心地が柔らかです。これはカイ氏の意向をそのまま反映したもので、ヴィンテージのNV31の座り心地より、こちらの少しかっちりとした座り心地の方が本来の座り心地ということなのかもしれません。
*「ダイメトロール」
デュポン社製の座面の心材。人間の脂肪の感覚に最も近いクッション材と言われています。この網状の布バネは荷重を面で支え、身体の微妙な感覚にフィットし硬すぎず柔らか過ぎない座り心地です。

（2）形が違う

左がNV31、右がHandy。

＊クリックすると大きな画像になります。

上が「Handy」、そした下が「NV31」です。Handyの方がより有機的でカーブの多いデザインとなっています。

（3）材の違い

宮崎椅子のHandyには多様な材をお選び頂けますが、ヴィンテージのNV31の殆どはチーク材、或はチーク材に似たアフロモシア材の仕様しかありません。多彩な材種をお選び頂けるのは現在のHandyだけです。

（4）加工技術の進歩

カーブを多用した部品をきっちりと収めるためには高度な材料加工技術が必要です。この加工技術は昔にはありませんでした。また各部品のジョイント部の収まりの正確さは過去のものと比べ数段上がっています。強度的には確実にHandyの方がいい椅子です。椅子は工業製品ですので、過去のものより、現在の最高技術で作られた方がいいものができるというのは明白です。

仕様等

選べる楽しみ

宮崎椅子製作所の考え方の中心に使う側の身になってものつくりを進めるというのがあります。1950年代当時、カイ氏がデザインされた家具の殆どは「チーク材」、「ローズウッド材」、そして「オーク材」が殆どでした。ですが、デザインされてから50年以上も経ち、使う人の好みも多様化する時代になりオリジナルの材種にこだわるのではなく、今使う人に照準をあて、使われるシーンで選んで頂けるように様々な材種を準備しています。

＊現在、地球環境保全の立場から宮崎椅子製作所では「チーク材」、そして「ローズウッド材」での製造はしておりません。申し訳ございません。

また、数十種類の張り生地が用意されています。お好みの材種、そして生地で皆さまのお部屋にぴったりのコンビネーションをお選び下さい。

※クリックすると拡大します

＜さらに詳しい材種／生地の詳細ページはこちらから＞

材種／生地詳細

価格

＊価格は税込価格です。
＊代引支払いのできる便での発送ができません。そのためお支払いについては、銀行お振込、或はクレジットカード決済になりますこと予めご了承下さいませ。

お届け納期

宮崎椅子製作所がお届けする商品のご納期は御注文を頂きましてから、3ヶ月から4ヶ月（生産スケジュールによりましてはさらに長くかかる場合がございます）となります。

すべてのお客様について、すべての宮崎椅子製作所の商品について同じだけ、お届けまでにお時間を頂戴しております。お急ぎの中、お時間を頂戴してしまい本当に申し訳ございません。納期がかかってしまう理由を別ページで書かせて頂いております。下のバナーをクリック頂き、是非お読み下さいませ。「買って良かった」ときっと思って頂けるお品です。

宮崎椅子製作所についてさらに詳しく。

事前のお約束がない限り、御注文後のキャンセルはお受けできない旨何卒ご了承下さいませ。御注文は慎重にお願い致します。お悩みの場合、どんな些細なことでもお気軽にお問い合わせ下さいませ。喜んでお答えさせて頂きます。

御注文を頂きましたら、おおよその商品完成時期のご連絡をさせて頂きます（例：「2月下旬」等）。そして、商品が完成致しましたらまた改めてお届けについてご連絡をさせて頂きます。御注文からお届けまでかなりお時間を頂く事となりますが、ご満足頂けるお品をお届けさせて頂きますのご安心下さいませ。

送料／お届け方法

宮崎椅子製作所からの直送となります（搬入設置込便）。商品代金とは別に別途送料を頂いております。

（例）東京まで：税込6,655円／脚。

＊地域によりましては、着時間帯指定が難しい場合がございます。予めご了承下さいませ。

脚カット

有料で承っております。脚カット税込3,300円／脚となります。ご希望の場合は以下の「宮崎椅子製作所脚カット」ページへお進み頂き、カット寸法をご注文下さいませ。

＜宮崎椅子製作所脚カットご注文ページ＞

座高変更

座高を下げる脚カットとは反対に座高を450mmへと上げることも可能です。座高450mm へとご変更をご希望される場合、ご注文の際の備考欄にその旨をお記し下さいませ。座高450mmへの変更は無料です。

また、座高420mmから450mmの間でお好きな座高をお選び頂けます。この場合は450mmの座高のもを作り、脚カットにより座高を調整することとなります（別途料金：税込2,200円）。ご希望の場合は以下の「宮崎椅子製作所脚カット」ページへお進み頂き、カット寸法をご注文下さいませ。備考欄への「座高450mm仕様希望」とのお記しをお忘れないようよろしくお願い致します。

＜宮崎椅子製作所脚カットご注文ページ＞

必ずお読み下さい

1. お届けさせて頂く宮崎椅子製作所の商品に商品保証書が付いておりませんが、メーカーの1年保証が付いております。何か不具合等がございましたら、私共にまずご連絡下さいませ。商品に不具合等が発生いたしましたら、その都度宮崎椅子製作所へと連絡をさせて頂き最善の対処をさせて頂きます。その他、商品のお取り扱いや商品保証についての詳細は＜商品保証について＞をご覧下さいませ。
2. 本製品は天然木を使用しているため商品により一点一点の木目・質が異なります。持ち味としてご理解下さい。
3. ご利用のモニターの設定により、色・素材の見え方などが実際の商品と多少異なる場合がございます。
4. 本来の用途以外では使用をしないでください。
5. 上記を理由とする返品・交換はお受けできません。