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【北欧家具】【送料無料】カールハンセン&サン ヴィンテージCH23 チーク材Xオーク材 (張替済)
CH23、この椅子も他のヴィンテージチェア同様、当店では何回も入荷、そして全て旅立ってくれています。北欧家具を販売するとヴィンテージの家具店、北欧の国々へ直接仕入れに行って自社コンテナを用意して日本に持って来るという制限をつけた場合、それぞのお店、必ずものすごい量の在庫を抱えています。相当すごいレアで高額なものを1脚だけデンマークから持って来るっていう例外を除き、用意するコンテナを満タンにして持って来ます。「満タンだから在庫ができる」って訳ではありませんが、満タンで持って来た家具が次にコンテナが入るタイミングまでに全てなくなっていればいいのですが、そうとはいきません。どれだけ優れた内容の入荷であっても、それが全て次回の入荷までになくなるなんてこと、僕は聞いたことがないし、僕自身、もう18年位この仕事をしていますが、達成したこともない。ただ、もしこのヴィンテージのCH23を50脚、買い付けで持って来たとしましょう。そして、明けても暮れてもこのCH23ばかり修理/修復し、1ヶ月で10脚完成させたとします。悲しいことに、がんばってもこの程度の脚数しか完成させることができませんが、多分ですが、次の入荷までに全部販売できるような気がします。このお店のヴィンテージ家具の入荷の周期はおおよそ6ヶ月に一度。5ヶ月間はこのCH23の販売だけで「安泰」なような気がします。ただ、CH23だけ50脚なんて一度の買い付けで見つからないし、50脚だけではコンテナは全然満タンにならないし、現実的な話じゃない。
ただ、それだけよく選ばれる椅子であると言える自信がなんとなくある。それがCH23。
この椅子が醸し出す雰囲気って、大手スーパーで買える凝固剤や増粘剤を足した「いちごジャム」じゃなくて、うちの庭や畑で採れたいちごを砂糖だけでぐつぐつ煮てつくるいちごジャムみたいな感じ。「手作り」ですけど、実際にはガスコンロも使っていますし、ガスも使っています、使う砂糖も多分機械で作られてますし、「手作り」と言っても、厳密な意味では自然に優しい素材であるとは大声では言えません。ただなんとなくお腹に優しい感じはします。つまり、「人に優しいもの」っていう雰囲気なんです。「人に優しいもの」って雰囲気つくりに、手作り感は必要です。実際、このヴィンテージのCH23が作られた当時は相当な度合いで手作業が入っていたに違いありません。「人に優しいもの」になるためには「有機的な形」も絶対に必要です。四角より丸の方が親近感が湧く感じです。でも、やりすぎな丸み、例えば円形のiPhoneがあったとしたら、やっぱりちょっと困ってしまうと思うんです。多分、人のパーツに沿う丸みが一番なんだと思います。例えば、上腕の肘から手首までの丸みや膨らみがあるものには親近感が湧きます。でもこれも北斗の拳のケンシロウみたない漫画で作られた筋骨隆々だと全然親近感が湧かない。そんな人の持つ有機的な心地いいラインがこのCH23には随所に入っていると思う。後ろ脚、床から笠木までのカーブがそれ。そして、他にも座面前桟のカーブもそれ。人工的な真っ直ぐな箇所、前脚を除くと多分、座面の横桟だけ。その横桟も木を取り出して見てみると、ちゃんと面取りがしてあり優しいプロポーションです。もちろん、前脚はまっすぐ。でも有機的な面取りがしてあり、心地いい行きすぎてないシェイプ。こんな心地いい有機的なパーツが組み上げられ、ペーパーコードという「天然」な丸い線素材が座面に誂われている。背もたれの小口の丸みも視線に心地いいし、触っても心地いい。また今のCH23よりも細い笠木の厚みは繊細でいたわってあげたい優しさがある。そして、極みはオーク材の十字の契り。ちょっとおちゃらけた、この契りは笠木と後脚の収まりの造作部分を綺麗に隠すため。工業的な収まりになりがちなこんなところまでウェグナーの哲学「機能面で表面に見える部分は美しく仕上げなければならない」が体現されてて、見ててワクワクします。またこの契り部分、椅子をテーブルに収めた時に少しだけ天板から出ていて「こんにちは」してくれます。こんなところも愛おしさ倍増の秘密でもあり、「人に優しい」って感じが存分に伝わってきます。
今は新品のCH23がカールハンセン&サンから出ています。だったら、新品でいいじゃないか。もちろんそんな議論があるのは百も承知です。座高が2cm、ヴィンテージの方が低いのは、見ればそして座ればすぐに分かります。このマイナス2cmということよりも、やっぱりこの「佇まい」。オーク材に含まれるタンニン成分が空気中の酸やアルカリと長い年月をかけて結びつき、深い良い色が出てます。いわゆる「年季が違いますから」です。もちろん、この「年季」がちょっと苦手といわれる方もおみえです。でしたら、是非、新品を。そして、ヴィテージにある笠木と座面のプロポーション。絶妙なんですね。笠木がいい感じにちょっとオーバーサイズ気味です。でも、それがいい。そして、多分、少し座り心地にも影響を及ぼしていると思う。
今回、ここに販売しているCH23をよく見て見ます。
笠木のチーク材、チーク材によくある黒い斑が少ない板目(裏表共)。フレームのオーク材は若干「ちゃんちゃ」な木目。小節、入皮があったり、そして、オーク材特有の虎斑もあったり。色も同じく、「整っている」とは言いづらい、ヴィンテージにはよくありがちが木取り。もちろん、ヴィンテージだからある小さな打痕は数十年生き延びた証です。そして、大きく私たちが手を入れてた箇所があります。横桟です。向かって左の横桟(ペーパーコードで隠れて見えませんが)、私たちが作り替えています。ヴィンテージの椅子は工房でバラバラにしてしまいます。このCH23も例外ではありません。完全にばらばらにしています。でも、好きでバラバラにしているわ訳ではないんです。ゴムハンマーで収まり部分を叩くと、バラバラになってしまうのです。バラバラにならないヴィンテージの椅子、ほとんど見たことがない。ゴムハンマーで叩いたくらいで収まりが外れる椅子、普通に使っていたら、どこかで壊れちゃう。CH23、この佇まいは大切。でも座れないと意味がない。お値段、高い訳だから、長年座れないと全く意味がない。椅子として失格です。ウェグナーも、そんな壊れそうな椅子を「次の世代に」なんて絶対言ってない思う。しっかりメンテナスして、そしてやっぱり「次の世代に」なんだと思っています。で、このCH23を分解したのですが、その時、問題の横桟はこれから先ずっと使えるような状態じゃなかった。はっきり言うと「ヒビ」が入ってました。接着で「逃げ切り一本」でもよかったのですが、真面目な僕たちは「で、その接着剤が劣化したらどうなるの?」「その部分がヒビってことは、この材、もともとダメなんじゃないの」と色々心配してしまうのです。で、至った結果は作り替えです。同じブナ材をそっくりそのまま加工して新しい部品を作り、付け替えました。もう、これで安心。胸を張って、皆様に紹介できる。そう思っています。「このCH23のオリジナリティーは?」、こんな議論も聞こえてきます。判断は皆様にお任せ致します。
仕上げは上から下までオイル仕上げ。ペーパーコードは張替ています。次の張替まではおそらく15年程。是非ご検討下さいませ。
サイズ | W725 x D525 x H765 x SH425mm |
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デザイナー | Hans J. Wegner(ハンス・J・ウェグナー) |
買い付け場所 | デンマーク |
製造会社 | Carl Hansen & Son(カールハンセン&サン) |
オリジナル/現行 | オリジナル |
座面 | ペーパーコード |
張替 | 張替済 |
送料
お値段が30,000円以上で宅急便でお届けできるサイズですので、送料は無料サービスとなります。お届けは大お荷物専用のクロネコヤマト 「ヤマト便」。日時指定のできない便となります。ご希望の着日時指定は伝票に記載をさせて頂きますが、ご希望通りに届かない場合がございますこと、予めご了承下さいませ。
在庫切れ
ご注文のタイミングによりましては、在庫切れの場合がございます。予めご了承下さいませ。
実際の商品との差異
このお品はヴィンテージ品となりますので、修理修復後であっても当時の新品にはないような経年使用による小傷、色あせなどが必ずございます。この点御注文を頂く前に必ずご理解下さいませ。また、お客様のコンピューター環境によっては、色が違って見えることもございます。十分に考慮した上でご検討下さいませ。
キャンセル不可
お客様都合のご注文のキャンセルは不可となっております。商品はご希望によりご注文から6ヶ月の間は当店で無償で保管をさせて頂きます。長期保管の場合は、ご注文の際にお聞かせ下さいませ。
商品確認
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不良や不具合
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