【商品説明】

【北欧家具】チーク材蛇腹ドアキャビネット

蛇腹が中央にある大きなキャビネット。食器棚として、或いは大きなリビングルームになら、そのリビングルームの立派な顔となるにふさわしい特徴的なキャビネット。中央にある刻んだアフロモシア材の集合体で作られた蛇腹ドア。蛇腹ドアの起源をいくら探しても見当たりまりませんが、機能を考えた上での発想であることはよくわかります。引き違いドアなど、開けたドアの収まる場所で開口の面積を狭くすることになります。収納箇所の面積をそのまま開口部にまで持ってきて、ドアの干渉なく収納がよりスムーズに行えるようにとの発想なのだと思います。蛇腹ドアにすると、機構が増えます。一番面倒なのが、家具のサイド、そして裏にドアを逃すための機構です。この機構作り、そして蛇腹ドアの製作、引き違いドアをつくるよりもよっぽど時間がかかる。機能を優先させたい、あの時代の家具作りの思いが伝わってきて蛇腹ドアが付いたあの時代の家具は大好きです。また、なんとなく神秘的な感じがします。開くドアが「消える」感じがなんとなく魔法じみてて、また、古い家具を再生して使うこと自体ちょっと神秘的な要素があって、蛇腹のある家具は多くの人を魅了します。この蛇腹ドアの修復は面倒で背板を外し、蛇腹ドアを取り出し、細かく研磨し、レールとの干渉具合を確かめ、そして調整し、オイルを塗り、もとに戻します。蛇腹の動きを「スベスベ」にしたいところですが、干渉する部分が多く、また設置場所の傾き具合などにも影響を受け、いつも「スベスベ」にはなりません。ただ、できるだけスムーズに開くようにはしてあります。ご安心下さい。開ける時、そして閉める時に小さなの「ガタガタガタ」という音は予めご了承下さい。

大きな本体はチーク材。蛇腹ドアをはじめ、木口、脚はチーク材よるも色の濃いアフロモシア材。「ツートーン仕様」です。

こういった少し不思議で大きなもの、お店に展示してあるとお客様から「デンマークではどのように使われていたんですか？」との質問が多くなります。模様が付いた鏡が背板に施されている収納部分にはグラスやリキュール類の収納。そして浅い引き出しにはカトラリー等、そして引き出しと引き出しの間の間隔があるので、縦に長いペーパーナプキンスタンドも収納できそう。その他には食器類を収納。ゆっくりお酒を楽しむソファ等があるリビング近くのダイニングルームで使われていたと思います。これまで訪問したことのあるデンマークのおうち、キッチンは独立部屋になっていることが多い。そして南向きの一番いい場所にダイニングルームが作られています。そのダイニングルームには来客時に使うための食器類を収納する家具が綺麗に並べられています。ただ、このスタイルのおうちは結構古いタイプかもしれません。最近建てられた郊外のおうちは、日本のリビングダイニングの設計に似ていて、キッチン、ダイニング、そしてリビングの仕切りがはっきりしていません。60年代前半に作られたこのキャビネットはダイニングルームに鎮座していたに違いありません。そして来客時には引き出せる引き出し天板の上で飲み物を用意していたのだと思います。特に左側の引き出し天板の表面は黒い樹脂製でそういった使い方を想定していたことが読み取れます。右側の引き出し天板は樹脂ではなく、チーク材。お皿を収納する際、或いはお料理をいったんこの上に置いたりするのに便利なようにとの施しだと思います。

このような昔の使われ方を踏襲する必要はまるでありません。置きたいところに置いてしまえばいいと思います。「いい顔」をしている収納力抜群な家具です、リビングルームに鎮座させ、機能面、そして見た目の心地よさを楽しめたら最高です。

隅から隅まで研磨しました。古い塗膜は一掃されています。その過程で小さな傷や汚れはなくなっています。研磨では取りきれなかった傷は残っていますが、このくらいがヴィンテージ家具にはお似合いだと思います。状態は画像でよくよくご確認下さい。買い付けの時はいい状態であってもコンテナへのパッキングや海上輸送での揺れ等で、お店に到着する時には相当なコンディションになっている場合もあります。でもこの子はいい状態のままお店に来てくれました。仕上げはいつもの天然素材が主成分の木部用オイル。ヴィンテージのチーク材にはオイル仕上がほんとよく似合います。この家具とこれから先ずっとお付き合い頂ける方、是非ご検討下さいませ。